ウォンツとは、マーケティングにおいて具体的な商品やサービスへの欲求を意味しており、ニーズが欠乏感であるのに対してウォンツはその欠乏感を満たすために必要なものです。消費者の欲求は、生活の水準をこれ以上落としたくないという水準維持型をニーズとして、少しでも良くなりたいという向上型がウォンツに分類されるという考え方もあります。また、ニーズは顕現した欲求であり、ウォンツは顕現化した欲求であると定義している人もいます。喉が渇いているというニーズがある場合、それを満たすためにミネラルウォーターが欲しいという状態がウォンツです。消費者は、ただ必要であるという理由だけで購入するのではなく、欲しいという欲求から商品を購入します。しかし、実際にウォンツとして生まれた欲求に応えるだけでは企業間の競争に巻き込まれることになります。他社との競争対して有利になるためには、商品の開発や販売戦略の立案で、どのようなニーズであるか、隠れたニーズが存在するかを捉えることが重要と言われています。