WEBサイトやオウンドメディアをつくったものの、全然望んでいたような効果が出ず、作成してからそのまま放置しているという方も少なくないのではないでしょうか。今回はそんな方に向けて、WEBサイトを効果のあるものに改善するヒントとして「AISAS」というモデルを紹介していきたいと思います。
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望んだ成果が出ないのには必ず理由がある
あなたのWEBサイトやオウンドメディアが上手く結果につながらないのには必ず理由があります。しっかりとWEBサイトを効果のあるものに育てていくためには、まず課題をしっかりと特定する所からスタートしなければいけません。
AISAS(アイサス)という考え方をもとに、どこに課題があるか整理しよう
AISAS(アイサス)という顧客の行動プロセスをモデル化した考え方をご存知でしょうか?大手広告代理店の電通が提唱した顧客の購買行動モデルのことで、次の5つのステップを経てユーザーは商品を購入し、その商品についての情報をシェアすることになります。
①注意(Attention)
②関心(Interest)
③検索(Search)
④購買(Action)
⑤情報共有(Share)
ちなみにこれをより具体的な行動に置き換えると、次のような流れになります。
① 顧客が商品やサービスに気がつく → ② そしてそれに興味を持つ → ③ どんな特徴があるのか詳細をGoogleやYahoo!で調べる → ④ 購入もしくは資料請求を行う → ⑤ FacebookやTwitterなどのSNSでシェアする
ちなみにこのAISASは、従来の購入時の心理プロセスであるAIDMAというモデルをもとに作られたもので、インターネットが普及した最近の時代を反映した新しいモデルになります。
AISASをもとにどう課題を整理していくか
上で紹介したAISASはあくまで考え方のヒントなのでこれだけを眺めていても意味はなく、このモデルに自社の状況を照らし合わせながらサイトの状況を確認し、課題を整理していくことが必要です。例えばそれぞれのステップは、
① 注意(Attention) → そもそもユーザーがWEBサイトにまったくアクセスしてきていない。
② 関心(Interest) → ユーザーに商品やサービスの魅力が伝わっていない、ターゲットのニーズに合っていない。
③ 検索(Search) → 検索してもいい評判が見つからない
④ 購買(Action) → 商品の購入や資料請求に向けて最後のひと押しが足りない。
⑤ 情報共有(Share) → 商品やサービスに充分に満足してもらえていない、SNSで拡散しにくい。
こんな風に置き換えられます。(ちなみに③の検索は、場合によってはスルーしてそのまま④の購買(Action)に発展するケースもあります。)
①に課題がある場合:集客に問題がある
サイトのアクセス状況を見た際に、ユーザーがWEBサイトにまったく来ていなければ商品やサービスに気がついてもらうことは当然できません。この場合は、集客のやり方に問題があります。特にSEOによる集客を実行している場合は、費用はかかりませんが時間と手間のかかる作業になりますので、正しいやり方で継続していかないと成果が出にくいです。
②・③・⑤に課題がある場合:UI/UXやデザイン、もしくは商品に問題がある
②の場合は、一定のアクセスはあるけれど途中のページで離脱してしまっていったり、CVRが低いという状況だと想像できますが、この場合は商品やサービスの見せ方、もしくは商品がターゲットのニーズに合っていない可能性が高いです。アクセスしてもサイトが使いにくかったり見づらくなっていないか、商品はターゲットのニーズにしっかりと沿っているものなのか、このどちらかを改善する必要があります。
ちなみに③の場合は商品や価格設定など「満足度」が低いことに問題があり、⑤は商品やサービスの魅力・設定といったところに問題があると予想できます。
④に課題がある場合:文言やUXなどに問題がある
④の購買は、②の関心の部分をクリアしているため、文言を含めたUXを改善することでCVRがUPする可能性があります。例えば「無料」という特典がある場合などに、わかりやすくその内容が伝えられているか、または商品を使うことで具体的にどんなメリットがあるのかが分かりやすいかなど、伝える切り口がユーザーにとって魅力的かどうかを見直してみる必要があるかもしれません。
課題は分割して考えることが大事
今回紹介したAISAS(アイサス)は、あくまでもユーザーの一連の行動を5つに分解しそこから課題を探すというヒントでしかありません。ただしこのモデルに沿って状況を整理していくことで課題が特定しやすくなりますし、課題を特定することは施策の要になります。突然「売り上げが伸びないから広告を使おう!」と飛躍して考えるのではなく、まずは5つのステップに状況を分解して、どの部分に問題があるのかを特定することからスタートしましょう。