YouTube広告はリスティング広告やディスプレイ広告同様、入札によって広告単価が決定していくタイプの広告媒体です。入札件数(出稿件数)が多いほど広告単価は釣り上がります。
現在は外出自粛の影響でYouTubeの視聴時間やユーザー数が増加し、その結果広告のリーチ数が増えていますので、広告出稿の好機として様々な企業が出稿し広告単価も上がると予測されます。
しかしこの状況下で、事業に影響を受けている企業等が出稿を取りやめるケースが多く、YouTube広告の単価は下落していると言います。
・YouTube広告が「無法地帯」化 アダルト、情報商材、怪しいサプリ…背景にコロナ禍か
https://www.j-cast.com/2020/06/11387717.html?p=all
広告単価が下落すると、入札額の低い広告が表示されるようになります。お金をかけなくても出稿できる、つまり誰でも出稿できるような状態なので、出所の怪しい商材も交じってきます。
YouTubeはGoogleのサービスですので、出稿の前にGoogleによる審査があります。
通常であれば”怪しい”広告は審査段階で弾かれ出稿自体ができないはずですが、今現在は現実として出稿ができてしまっている状況です。前述のように出稿件数が減少しているためなのか、リモートワーク等によるチェック要員のリソース不足のためなのか、理由は判然としません。
広告の品質が悪化し、視聴中に不快感を感じることが多くなると、利用を辞めてYouTubeを離れるユーザーも出てきてしまいます。
YouTubeには広告が表示されない有料プラン(https://www.youtube.com/premium)もありますが、若年層の利用も多いツールですので契約者の割合はそれ程高くありません。2019年時点ではYouTube Premiumの会員数は2,000万人と言われており(https://gori.me/google/google-news/124846)、全YouTubeユーザー20億人の内の1%程度です。
広告主は、”怪しい”広告と自社の広告が並行して配信されると、ブランドイメージを損なう可能性があるため出稿を敬遠します。YouTubeに出稿する広告主が減少してしまうと、結果として入札件数が増えないので広告単価が上がらず、状況が中々改善されなくなります。”怪しい”商材の広告主が自ら出稿を辞めることは考えられないので、今はGoogleのチェックレベルの回復を期待するしかありません。
ちなみにリーチ数が多く広告単価が低いことに現状変わりはないので、予てからYouTube広告に関心があった広告主の方は是非お試しとして少額で出稿してみても良いかもしれません。
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